■菩提(ぼだい)
菩提(ぼだい)とは、梵語<サンスクリット語>のボーディの音写。 完全なる智慧の意味。 菩提とは、悟りの結果、身につける智慧のこと。 智慧は、無上の悟りのことである。 般若心経にある阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)という悟り、一切の真理をあまねく知った最上の智慧(ちえ)、真理を悟った境地を言う。
菩提とは、悟りを開いた仏の境地を表し、自心を知ること。 なお、菩提を弔うと言う場合の意味菩提の意味は、死者に対する生者の供養(回向)のことを言ったり、先祖代々の墓所のある寺を菩提寺と呼ぶように、悟りや智慧と言った意味と異なる意味での使い方もある。
煩悩即菩提という言葉は、煩悩と菩提は、而二不二(ににふに)の関係にあり、背中あわせで対立して、存在する。 煩悩があるから苦が生じる、苦が生じるのでその苦をなくすために修行して菩提を求めるという流れが必然的に生じる。
菩提があるからこそ、煩悩を意識できる。煩悩があるからこそ、菩提を意識できる。二つの概念であっても、二つではない表裏の関係にある。 菩提心(ぼだいしん)とは、菩提(悟り)を強く求める心のことを言う。
発菩提心(ほつぼだいしん)とは、発心(ほっしん)とも言い、菩提を求める心を発(おこ)し、悟りや智慧の獲得をめざして仏修行に励むことを言う。 衆生が成仏を願う心のことも発菩提心という。
悟りを得るための条件として第一に発菩提心があげられる。 煩悩を断ち切って悟りの境地に達する悟りの智恵である菩提。 悟りの境地に達した仏陀の完全な悟り,涅槃の境地に至った悟り、仏の智慧。
僧侶は、迷いを断ち切り、悟りを得るための知恵を獲得し、それにより得られた悟りの智慧である菩提を目指して修行する。