危険情報】
本情報は2005/08/17現在有効です。
フィリピンに対する渡航情報(危険情報)の発出(2005/03/09)
●ミンダナオ地域(南ザンボアンガ州、北ザンボアンガ州、
ザンボアンガ・シブガイ州、西ミサミス州、南ラナオ州、北ラナオ州、
北コタバト州、マギンダナオ州、バシラン州、スールー州及びタウイタウイ州)
(周辺海域を含む)
:「渡航の延期をおすすめします。」(継続)
●ミンダナオ地域の中で上記「渡航の延期をおすすめします。」発出地域以外
の地域(ダバオ市を除く)及びパラワン州(最北部を除く)(周辺海域を含む)
:「渡航の是非を検討して下さい。」(継続)
●上記地域以外のマニラ首都圏を含む全地域:「十分注意して下さい。」(継続)
☆詳細については、下記の内容をよくお読み下さい。
1.概況
(1)アロヨ大統領の主導の下、犯罪防止の治安対策が講じられてきています
が、2005年2月14日には、マニラ首都圏マカティ市、ミンダナオ島ダバオ
市及びジェネラル・サントス市において無差別連続爆弾テロ事件が発生し、
多数のフィリピン人死傷者が出るなど、引き続き、高いレベルの警戒が必
要です。
(2)また、共産党新人民軍(NPA)、モロ・イスラム解放戦線(MILF)及びア
ブ・サヤフ・グループ(ASG)等の反政府組織が存在しており、これら勢
力によるテロ行為等の可能性は排除されません。
(3)フィリピンでは、外国人を狙った誘拐の脅威が全国的に高いので注意が
必要です。
(4)つきましては、同国へ渡航を予定される方及び同国に滞在されている方
におかれては、政治的な集会やデモ等には近寄らない、外国人や不特定多
数が集まる場所等(公共施設、レストラン、ショッピング・モール、デ
パート、カフェ等)においては絶えず警戒する、信頼のできるホテル等の
タクシーを除き公共の交通機関の利用はできるだけ避ける、夜間や裏通り
の単独行動を避ける、行動パターンをしばしば変更する等により、一般犯
罪、テロや誘拐の標的にならないよう日頃から周囲の状況に注意を払い、
また、現地の状況に関する最新の情報を入手すること等により、慎重な旅
行計画及び滞在中の安全確保を心掛けて下さい。
2.地域情勢
(1)ミンダナオ地域(南ザンボアンガ州、北ザンボアンガ州、ザンボアンガ
・シブガイ州、西ミサミス州、南ラナオ州、北ラナオ州、北コタバト州、
マギンダナオ州、バシラン州、スールー州及びタウイタウイ州)(周辺
海域を含む)
:「渡航の延期をおすすめします。」
これら地域においては、MILF、ASG、MNLF(モロ民族解放戦線)ミスワ
リ派(MBG)の他、犯罪集団ペンタゴン・グループ(MILFと関係があると
されています)等の活動が確認されています。
MILFについては、これまで、ミンダナオ島中部を拠点に、国軍、警察等
に対する襲撃、無差別爆弾テロ、営利目的の誘拐等を実行してきた他、
2000年12月には、ジュマ・イスラミーヤ(JI)と連携し、マニラ首都圏に
おいて、連続爆弾テロ事件を起こしています。2003年7月にフィリピン政
府と停戦協定を締結した以降は、MILF主導による大規模なテロ事件は見ら
れないものの、2004年11月以降、MILFの一派と国軍との交戦が複数回発生
しており、引き続き、注意が必要です。また、ペンタゴン・グループにつ
いてはこれまで、ミンダナオ島中部を中心に誘拐や企業恐喝等を行ってき
ています。
ASGについてはこれまで、ミンダナオ島中部・西部、バシラン島、スールー
諸島及びその周辺海域において、キリスト教徒や富裕層等(外国人を含
む)を対象とする営利目的の誘拐・強盗、無差別爆弾テロ等を実行してき
ています。また、国軍等による一連の掃討作戦の結果、メンバーは激減し
たとされる一方で、2004年2月にマニラ湾で発生した大型客船爆破事件に
関与したとされている他、2005年2月14日にマニラ首都圏及びミンダナオ
島で発生した連続爆弾テロ事件については犯行声明を出したと報じられる
など、ASGの活動には今後も注意が必要です。
また、2005年2月上旬から、スールー州ホロ島において、国軍とMBG・ASG
との間で銃撃戦が行われ、双方で多数の死傷者を出しました。さらに犯行
主体は不明ですが、2004年11月には北ラナオ州で活動していたイタリア人
NGO職員が武装集団により誘拐されるという事件が発生し、また、2005年1
月にはマギンダナオ州コタバト市の教会で時限爆弾が発見されるという事
件が起きています。
このように、これら地域においては反政府勢力、国際テロ組織等が活動
しており、今後においても、テロ等の事件が発生する可能性は否定できま
せん。
つきましては、これら地域(周辺海域を含む)への渡航に関しては、目
的の如何を問わず、延期をおすすめします。
(2)ミンダナオ地域の中で上記(1)「渡航の延期をおすすめします。」発
出地域以外の地域(ダバオ市を除く)及びパラワン州(最北部を除く)
:「渡航の是非を検討して下さい。」
(イ)ミンダナオ地域の中で上記(1)「渡航の延期をおすすめします」発
出地域以外の地域
これらの地域では、ミンダナオ島東北部では主に反政府共産勢力の活
動が、また、ミンダナオ島南部では主にASG等の反政府イスラム勢力の
活動が認められます。特に、フィリピン政府が鉱工業分野で外国企業へ
の開放を推進することに反発して、共産勢力の活動が活発化しています。
これら勢力によるテロや誘拐等不測の事態が発生する可能性もあります。
また、我が国在外公館から遠く離れた地域ですので(出張駐在官事務所
のあるダバオ市を除く)、緊急事態発生時には邦人援護活動が円滑に行
えない可能性も排除されません。
最近では、2004年12月、南コタバト州ジェネラル・サントス市の市場
で爆発がおこり、15人が死亡、50人以上が負傷するという事件が、また、
2005年2月14日には同市のショッピング・モールにて爆弾が爆発し、4人
が死亡、32人が負傷するという事件が発生しています。
フィリピン近海では、特にミンダナオ海からスールー海にかけて、こ
れまでにASGや海賊による拉致事件や漁船等の拿捕事件が引き続き頻発
しています。最近では2004年4月に同海域を航行中の船舶から船員が武
装集団により拉致される事件が発生しています。
つきましては、これらの地域(周辺海域を含む)に渡航を予定されて
いる方は、渡航の是非を含め自らの安全につき真剣に検討され、渡航す
る場合には、安全確保のため十分な準備をされることをおすすめします。
(ロ)パラワン州(最北部を除く)(周辺海域を含む)
ASGの活動については、これまでも種々の注意喚起を行っていますが、
2001年5月にパラワン州中部に所在するリゾート地において、ASGが外国
人3人を含む20人を誘拐した事件が発生しています。ASGの勢力は、フィ
リピン政府の掃討作戦により減じつつありますが、2003年10月にはマ
レーシアのサバ州東海岸にあるリゾートホテルを武装集団が急襲して外
国人従業員6人を拉致する事件が、2004年2月にはASGの犯行と思われる
漁船等の拿捕事件等がそれぞれ発生しており、パラワン州においても引
き続き注意が必要な状況です。
つきましては、これらの地域(周辺海域を含む)への渡航を予定され
ている方は、最新の現地治安情勢について情報収集するとともに、渡航
の是非を含め自らの安全につき真剣に検討され、渡航する場合には、安
全確保のため十分な準備をされることをおすすめします。
(3)上記地域以外のマニラ首都圏を含む全地域:「十分注意して下さい。」
(イ)ルソン島全域(マニラ首都圏を含む)
マニラ首都圏においては2004年8月及び12月に日本人旅行者が銃殺され
るなど、日本人が被害に遭う事件が引き続き発生しています。また、同
年11月にはマカティ市内のオフィスビルに榴弾が打ち込まれたり、同年
12月から2005年1月にかけてマニラ首都圏の各地で爆発物が発見される
という事件が頻発しています。さらに2005年2月12日には在フィリピン
日本国大使館付近で爆発物が発見され、また、同月14日にはマカティ市
アヤラ駅付近でバス1台が爆発し、付近の2台のバスが炎上するという事
件が発生しています。この14日の爆発では6人が死亡し、70人以上が負
傷した模様です。
また、フィリピン政府は2004年10月、同年2月にマニラ湾で発生した大
型客船火災がASGによる犯行であったと断定しました。当時、大統領選
挙等を控え、首都圏は警戒厳重であったにも拘わらず、マニラから出港
した大型船舶がテロ攻撃に遭ったという事実に照らし、船舶等による移
動は避けるとともに、テロは何時どこで発生するか予測不可能であると
認識し、事件に巻き込まれないよう、最新の治安関連情報を入手するよ
う努めるとともに、引き続き安全対策には十分配慮して下さい。
他方、反政府共産勢力の軍事部門である新人民軍(NPA)は、山間部を
中心に全国的な活動が確認されており、社会不安をあおるためのテロ行
為(政府関係施設や発電所等の公共施設への攻撃)を行っています。同
年5月の国政選挙の際にも、立候補者・企業に対する強要行為或いは襲
撃等の活動を活発化させたことから、国軍や国家警察との交戦がルソン
島各地で頻発しました。
つきましては、マニラ首都圏を中心とするルソン島全域に渡航を予定
されている方は、以下3.の注意事項も参考にしつつ、NPAが主に活動
している山間部の移動を避ける、最新の現地治安情勢について情報収集
する、現地報道等にも注意を払う等により、犯罪や事件に巻き込まれな
いよう十分注意して下さい。
また、バギオ市及びその近郊では、髄膜炎菌性髄膜炎が発生し、死亡
者も出ていると伝えられています。これは、通常は濃厚な接触を除いて
は感染しにくい疾患ですが、飛沫又は直接接触によって感染しますので、
同地域への渡航、滞在を予定している方は、人混みを避ける、うがいや
手洗いを励行する、バランスの良い食事を取る、規則正しい生活を心が
ける、ワクチンを接種する等により感染予防に注意して下さい。
(ロ)ビサヤ地域(セブ島(マクタン島を含む)、ボホール島、レイテ島、
サマール島、マスバテ島)
セブ島については、従来より、フィリピンの他の地域と比べて比較的
安全な地域と言われてきましたが、2003年には、日本人が被害に遭った
誘拐や殺人事件も発生しており、十分な注意が必要です。また、ボホー
ル島、レイテ島及びサマール島の各島については、観光地や主要都市を
除くと、依然として治安情勢が不透明な状況にありますので、注意が必
要です。
つきましては、セブ島を始めとするこれらの地域に所在する島の中に
は、有名なリゾート地が多数ありますが、これらの地域への渡航にあ
たっては、現地の治安情報に注意を払い、不測の事態に遭わないよう十
分注意して下さい。
(ハ)パラワン州最北部
パラワン州最北部からカラミアン諸島、クヨ諸島にかけては、多くの
有名リゾートが点在しており、ASG等反政府勢力によるテロ攻撃の可能
性は否定できません。しかしながら、これら地域においては、パラワン
島北西部沖に位置する天然ガス田についてフィリピン国軍が厳重な警戒
を行っていること、多くのリゾートが国軍や国家警察等と協力しつつ独
自の安全対策を行っていること等により、パラワン州の中でも比較的安
全確保が図られている状況にあります。
つきましては、これら地域への渡航に際しては、十分に信頼できる旅
行エージェントを選ぶとともに、現地の治安情報に注意を払う等により、
不測の事態に巻き込まれないよう十分注意して下さい。
(ニ)ミンドロ島、パナイ島、ネグロス島及びボラカイ島
パナイ島及びネグロス島については、反政府勢力の活動地域と認知さ
れているものの、比較的治安が安定している地域もあり、また、ボラカ
イ島に位置する有名リゾートの中には、フィリピン当局やリゾートの自
助努力により安全確保を図っている例も多く見受けられます。他方、ミ
ンドロ島については、NPAの活動が依然として活発であることから、島
内の移動にあたっては、注意が必要です。
つきましては、これら地域への渡航に際しては、十分に信頼できる旅
行エージェントを選定し、現地の治安情報の収集に努め、また、NPAが
活動する山間部の移動を避ける、ミンダナオ島に相対する地域やスー
ルー海に面する地域では特に注意する等により、不測の事態に遭わない
よう十分注意して下さい。
(ホ)ダバオ特別市
ダバオ特別市につきましては、ミンダナオ島の中では比較的安全確保
が図られていると言えますが、2003年3月にダバオ国際空港正面及びダ
バオ市近郊のダグム町における連続爆弾テロ事件及び同年4月にササ港
における爆弾テロ事件等が相次いで発生しました。
また、2005年2月14日には、バスターミナルにて爆弾が爆発し、1人が
死亡し、約20人が負傷する事件が発生しています。
つきましては、同地域への渡航を予定されている方は、現地の治安情
報の収集に努め、公共施設、宗教施設や不特定多数の人が集まる場所に
近づく際には警戒し、不測の事態に遭わないよう十分注意して下さい。
3.滞在にあたっての注意
滞在中は以下の事項を参考にし、危険を避けるよう十分注意して行動して
下さい。万が一の場合に備え、渡航に先立って海外旅行傷害保険に入ってお
くことをおすすめします。また、外務省、在フィリピン日本国大使館、在セ
ブ出張駐在官事務所、在ダバオ出張駐在官事務所、現地関係機関等より最新
情報を入手するよう努めて下さい。
(1)渡航者全般向けの注意事項
フィリピンにおける一般犯罪については、日本に比べ、殺人、強盗、婦
女暴行等の凶悪事件の割合が高いのが特徴です。一般的に日本人は裕福と
見られているため、強盗、窃盗等の標的になる可能性は、他の諸外国人と
比べても高いと考えられます。
つきましては、フィリピン滞在中は、外国にいるということを自覚し、
《安全対策基礎データ》も参照の上、事件、事故に巻き込まれないよう十
分注意して下さい。
主な具体的注意事項は次の通りです。
(イ)人通りの少ない所やスラム街等の危険地帯へ立ち入らない。
(ロ)夜間の路上の一人歩きは避ける。
(ハ)夜間の移動は自家用車か、信頼のできるホテル等のタクシーを利用する。
(ニ)周囲の雰囲気に溶け込めるような服装を選択する。
(ホ)山間部や地方への旅行は、事前に安全情報を収集した上で実施する。
また、2004年9月以降から相次いで台風がフィリピンに上陸したため、ル
ソン島南部に甚大な被害を及ぼし、これら台風により1000人を超す死者を
出しました。フィリピン滞在中は、このような自然災害にも注意が必要で
す。
さらに、テロや誘拐の被害に遭わないために、以下の点に気を付けるよ
う心掛けて下さい。
(イ)目立たないようにする。
(ロ)行動を予知されないように、日常行動に変化を持たせる。
(ハ)関係のない人に行動予定を知らせない。
(ニ)少しでも周囲に普段と異なる点がないか注意を払う。
(2)観光旅行者向けの注意事項
観光旅行の際には、旅行社の選定に十分注意を払うなど準備段階から安
全面での注意を怠らないようにして下さい。
また、国内の移動にあたっては、鉄道、バス、ジプニー、トライシクル
(三輪車)や船舶等、公共の輸送手段は信頼性に欠ける場合が多々ありま
すので、安易な利用は避ける必要があります。
なお、マニラ首都圏については、上記2.(3)(イ)の他、スリ、引っ
たくりや睡眠薬強盗等の一般犯罪が依然として多発していますので、犯罪
に巻き込まれないよう十分注意して下さい。また、空港から市内への移動
は、信頼のできるホテル等のタクシーを利用するようにして下さい。
(3)長期滞在者向けの注意事項
旅券法(第16条)により、現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連
絡などで必要ですので、到着後遅滞なく「在留届」を滞在される場所を管
轄する在フィリピン日本国大使館、在セブ出張駐在官事務所、または在ダ
バオ出張駐在官事務所に必ず提出して下さい(郵送、ファックスのほか、
インターネットによる電子届出も可能です。
http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )。また、住所その他届出事項の変更及
び帰国の際(一時的な旅行を除く)は、その旨の届出(変更及び帰国届)
を忘れずに行って下さい。
(問い合わせ先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3678
○外務省海外安全相談センター(国別安全情報等)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.mofa.go.jp/anzen/
○在フィリピン日本国大使館(在マニラ日本国総領事館兼任)
住所:2627 Roxas Boulevard, Pasay City, Metro Manila, 1300, Philippines
電話: (63-2) 551-5710
FAX : (63-2) 551-5780
○在セブ出張駐在官事務所
住所:7F, Keppel Center, Samar Loop cor. Cardinal Rosales Avenue,
Cebu Business Park, Cebu City, Philippines.
電話: (63-32) 231-7321
FAX : (63-32) 231-6843
○在ダバオ出張駐在官事務所
住所:Suite B305 3F, Plaza de Luisa Complex, 140 R. Magsaysay Ave.,
Davao City 8000, Philippines
電話: (63-82) 221-3100
FAX : (63-82) 221-2176